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前編



◆其の一 動乱の幕開け

会津藩が巻き込まれていく悲劇のプロローグ。

万延三年 旧三月三日 江戸・桜田門外
降りしきる雪の静寂の中、登城途中の大老・井伊直弼(いい なおすけ)の籠と、そのお供たち。
万延元年とあるが、この時点ではまだ安政七年。15日後の十八日に万延に年号を変えたとある。
旧暦の3月3日は新暦に直すと3月26日。ほぼ4月なのに雪が降っている東京・桜田門。

「有村治左衛門(ありむら じざえもん)」
と、その籠の行方を見守る、浪士風の二人。わかりやすい。



「捧げまする!お願いの**に御座います!」
静寂を打ち破り、どこから現れたのか突如侍が、畏れ多くも国の政務を預かる筆頭老中へと直談判。
「訴」と書いてあることから、嘆願書の類の書状だろうが、**の部分、よく聞き取れなかった。


このやりとりが合図かのように一気に斬り込みをかける浪士たち。場は騒然となる。
さっきの直談判の侍が、浪士側の作戦だったのかどうかはこの後の劇中でも明かされず、結局分からず終い。
(実際は水戸藩士・森五六郎の駕籠訴とのこと。つまり作戦。)

「江戸幕府大老 井伊直弼」
その喧騒の最中、いきなりズドン。瞬間、籠がバサッ。雪が落ちる。演出が細かくていい。
駕籠を開けると、中には負傷した井伊が。

万延元年三月三日、薩摩藩士一人を含む、水戸浪士十七名が、大老 井伊直弼を
桜田門外で暗殺。まさかそれが、会津藩にとって、七年後に襲ってくる
壮烈な悲劇の序曲になろうとは、会津の人々は誰一人、予想だにし得なかったに違いない。
(ナレーション)


※7年後の悲劇なぞ、半年先の事業計画も見通せないのに、予想できようはずがない。


井伊を駕籠から引きずり降ろし、止めを刺すのは唯一の薩摩藩士・有村。
顔を見合わせたあと、即座に散開。



一転、暗闇を背景に、森繁久彌の唄が始まる。

「南 鶴城(つるがじょう)を望めば烟煙(いんえん)あがる
痛哭涙を呑んで且く彷徨う」
- 漢詩「白虎隊」佐原盛純

その唄をバックに、後編クライマックスの一部が流れる。



賊軍の汚名に怯えながらも、老若男女数千の犠牲者を出してまで、
会津の人々は、何故、戦わなければならなかったのか。



その痛恨の記録の象徴を白虎隊と言う。




◆其の二 オープニングテーマ

『愛しき日々』



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